【Great Journey in South America 】地球最後の楽園パタゴニア「エルチャルテンの街編」

チリを越え、アルゼンチンに降り立った僕たちは、夜行バスに乗り込み「El Chalten」という街に向かっていた。
約14時間の道のりである。

南米の夜行バスはこれまで乗ってきた東南アジアとは違って少し豪華なもので、夜ご飯(軽食)がついてリクライニングもバッチリなのだ。
値段は5000円ぐらいだったはず。
こんな飯を食べ、寝て、起きたらこのような景色である。

そして、翌朝8時ごろにEl Chalten着。
エルチャルテンという街には、世界中の誰もが見たことがある山がある。
この形に見覚えはないだろうか。
そう。あのPatagoniaのデザインのモデルになった山がここ、フィッツロイだ。

Patagoniaを創設したイヴォン・シュイナは、The North Faceの創設者ダグラス・トンプキンスと親友。
かつて2人はアメリカから車で南米パタゴニアを目指し旅をした。
そして、このフィッツロイ山の新たなルートを2人は開拓した。
2人はこの南米パタゴニアの自然に惚れ込み、今も自然保護に貢献しているのである。

誰しもが感動し、惚れ込むパタゴニアの大自然。
そんな地に来れたなんて、山好きな僕にとっては最高の時間だった。

このエルチャルテンという街は、フィッツロイに行く観光客のために開かれた街といっても良いだろう。
キャンプ場、ホテル、スーパーが2つほど、あとは飲食店のみしかない小さな街である。

夜行バスを降りた私たちはキャンプ場を求めて薄暗く、肌寒い街を20kgの荷物を背負い歩いた。
20時間以上移動していたため、疲労が溜まっていた。早く一息つきたかった。

旅の中で、宿はその場で決めることも多々ある。
無計画に見えるかもしれないが、日々予想しない事が起き、常に行程に変化が生じる旅にとっては、この無計画も計画のうちなのだ。

そして、テント場が広く、温水シャワー、炊事場に充電とWiFi付きの1人800円ほどの場所を見つけた。
流石パタゴニアだ。
ロケーションに申し分はない。最高のコスパだ。

一際目立つボロテントを張り、明日から向かうフィッツロイ山行の予定を立てねばならなかった。
その前にシャワーと飯が必要だ。

この旅で気付いた。
人間は空腹状態や睡眠不足になると、判断能力や思考能力が著しく鈍りストレスが溜まる。
そんなケースがいくつもあった今回の旅であった。

この時、流石に飯を作る元気が無かったため、アルゼンチン初の外飯を食いに行った。

レストランはどこも高そうだ。
観光客向けの街なので仕方がない…
テラス席のある気持ち良いレストランに入った。僕が頼んだのは1000円程する超高級パスタ。
これでも安い方であった。
牛肉の塊があって美味かった。流石アルゼンチンビーフだ。
腹をためた後は、明日の計画を練る。
フィッツロイの山の中に一泊二日。
コースや飯、時間のことなど全て完璧に決めて、頭に入れる。
僕たちは、計画を立てることを怠らない。
旅において、金と時間はうまく使ったもん勝ちだ。

その後、夜飯と明日からの一泊二日分の飯の材料を買い出し。

ビールに肉に卵にパスタにパン。
贅沢に買ってしまった。
それにしてもパタゴニアで飲むビールは旨い!
夜飯は贅沢に2食作った。
写真下にある牛肉の煮込みは山の中で食べる用に作った。
この煮込みにはフランス人シェフ特製の赤ワインソース入りだ。
フランス人の青年は自転車で世界を回っているという。
ほろ酔いの中、パタゴニアの空に無限に広がる星を眺めながらお互いの旅の話をした。
日本に居たら会うことのない人々とこうやって地球の果てで語り合う。

こんな瞬間を色んな人の人生の中に作りたい。このスパークする瞬間を。
赤ワインソースがたまらなく美味い!ありがとうフランス人青年よ!

余った牛肉煮込みをビニール袋に詰めてこの日は終了。

明日からいよいよフィッツロイに向かう。
きっと素晴らしい山なんだろうな。
1日ぶりの寝床に感謝しながら眠りについた。

0コメント

  • 1000 / 1000